世界は環境問題をどう見ているか(13)

前回に引き続きエコカーの話題を紹介しますが、今回は韓国車です。現代自動車エラントラが有名で、米国内のシェア争いでも善戦しているようです。その現代自動車と傘下の起亜自動車から、強気な声明が発表されたようです。出典は米国Yahooです。

https://en-maktoob.news.yahoo.com/hyundai-kia-triple-range-eco-friendly-vehicles-2020-025105176--finance.html

2014.11.12

Hyundai, Kia to triple range of green cars by 2020
現代自動車と起亜自動車が2020までに環境対応車モデルを3倍増へ


<本文要約>
現代自動車とその傘下にある起亜自動車は2020年までに低燃費車の車種を3倍に増やす計画を立てていることが、関係者の話で明らかになった。
しかし投資家たちは、それに対し懐疑的で懸念を抱いている。それは現代自動車の最新型ジェネシスと起亜自動車のソウルはこれらの古いモデルの物よりも走行距離が短い(つまり燃費が悪い)ことと、米国での車の燃費誇張に対する追徴罰金が3億5000万ドルにも達したためである。
サムスン証券のアナリストであるイム・ユン・ヤング氏が言うには、投資家らは上述の懸念について不満を抱いており、今回の声明はそれを払拭する狙いがある。」
さらに両社が出した声明は「我々は国際エコカー市場において目標をNo.2を目指す。エコカー市場の規模は今年の220万台から2020年には640万台に拡大するだろう。」とのことである。
現代自動車と起亜自動車は今後ガソリンー電気のハイブリッド車12モデルを発売する予定であり、小型車とスポーツタイプ車へラインアップを拡大し、中型及び小型のプラグインハイブリッド車は6モデル、燃料電池車は2モデル、電気自動車は2モデルを投入するということも発表している。

<コメント>
コメントは少なく、3つだけです。またどれも短文です。
「その秘密事項は現代自動車と起亜自動車が漏らしたものだ、他社はやっていないのに。」
「走行距離は3倍増にならないの?」
現代自動車エラントラって言う車は、メーカーが言っているその謳い文句とは違ってガスの上のブタに過ぎないよ。」
私が訳す限りでは、正直言って意味不明なコメントが多いです。“ガスの上のブタ”って何のことでしょうか。原文では“pigs on gas”ですが、特別な意味があるのでしょうか。
いずれにしろ、そんなに肯定的な良いコメントではないようです。

<解説>
 エコカーの開発については、各国の有力自動車会社がしのぎを削っています。韓国も負けていません。現代自動車は韓国初のハイブリッドカーとして2009年に4代目エラントラを発売しました。ただこのハイブリッドカーアメリカ国内で攻勢に出て販売台数やシェアを大きく伸ばしたようですが、問題が発生しました。それは燃費を誇大に表示していたことが発覚し、米国内で大変な反発を受け、米環境保護局(EPA)とカリフォルニア州大気資源局(CARB)に3億5000万ドルもの制裁金を支払うことになったということです。何としてもトヨタプリウスは負けたくないという焦りがあったのでしょうか。
 それを受けてこのような声明発表になったというのが、今回の記事です。声明の中には「国際エコカー市場において目標をNo.2を目指す。」というセリフがあるようです。No.1を目指すと言えないのは、やはりハイブリッド車のチャンピオンであるプリウスには勝てないことを認めているということでしょうか。