世界は環境問題をどう見ているか【ついに50回達成】

UK approves 'world's biggest offshore wind farm' project
英国、世界最大の洋上風力発電建設プロジェクトを承認

 今回は洋上風力発電の話題です。英国も再生可能エネルギー開発競争に負けていません。壮大なスケールの風力発電ファームを計画しています。英国の話題ですが、出典は米国Yahooです。

https://www.yahoo.com/news/uk-approves-worlds-biggest-offshore-wind-farm-project-164236033.html

2016.8.17

<本文要約>
英国政府は、英国のある海岸沖に世界最大の洋上風力発電施設を建設する計画を承認した。
ホーンジー・プロジェクト・2で建設されるその施設は、300基以上のタービンを有し、出力は1.8GWを超える。それによって160万世帯の電力を賄うことができる。プロジェクトはデンマークのグループであるDONGエネルギーによるもので、ここは世界最大の洋上風力発電施設の運営社である。そしてそれは英国の海岸から55マイル(約90km)沖に建設される。
もしこれが全て実現したら、ホーンジー・プロジェクト・2の投資額は約60億ポンド(米ドルで78億ドル、69ユーロ、日本円で約8,300億円)となる。またこの施設の建設で1,960人の雇用を生み出し、580人の運用及び保守の雇用を確保できる。
ブレント・チェィシャ―英国エネルギー相は、この開発への合意を歓迎している。
「ホーンジー・プロジェクト・2については、洋上風力発電について他にも興味深そうな開発が見込める。」彼は語った。また政府が言うには、これから10年以内に10GWの洋上風力発電施設を計画しており、2020年代にはさらにもう一つ10GW級の洋上風力発電施設建設も可能であるということである。

<コメント紹介>
コメントは全部で8件でした。そのうち3件紹介します。

「10GWっていうのは(10年後の時点で)英国の全発電量の何%なんだろうね。そして忘れてはいけないのは、風力発電はいつも100%発電できるわけではなく、風が吹いていないか吹いていても少ない場合は発電できないことだよ。」

「海の生態系に与える影響はどうなんだろう。海鳥やクジラなどに対してダメージはないのかな。」

「うまく行けばいいけど、これが他の代替エネルギーと同じように無駄な取り組みに終わらなければいいね。これらの風力発電施設が壊れた時に備えて、確実に稼働できる原発のような発電施設の建設も忘れないようにしたいね。」

<所感>
 世界の先進国は、再生可能エネルギーの開発にしのぎを削っているようです。私のこの「世界は環境問題をどう見ているか」シリーズの41号では、米国カリフォルニア州沖に建設された洋上風力発電の様子を紹介しました。
http://www.takepart.com/article/2015/11/20/offshore-wind-california-first
 この出力は、100万kWと推測できるため、単位換算すれば1GWということになります。この記事によれば、英国が建設を承認した洋上風力発電施設は1.8GWということなので、約1.8倍になります。日本では島根県にある新出雲風力発電所が78MW(0.78GW)で最大のようですからかなり大きいです。
 でもあるコメンターが指摘しているように、いつも額面通りの働きが期待できるわけではありません。文字通り“風まかせ”です。生態系への影響も不明のようです。
 それにしてもこの写真、いいですね。虹がきれいです。