怪しげな商売

最近、変な電話が増えてきた。「今年はトウモロコシの価格が下がっていますが、いずれ上がります。今のうちにたくさん買いつけておいて、値上がりした頃に売ってみませんか」「**バスの車内広告にお宅の事務所の宣伝をされてはいかがですか? 1回たった3万円にしておきます。」
 もちろんすべて断っているが、世の中には本当にいろいろな商売があるもんだ。それに技術士事務所というのは、バスや電車の車内で広告するものではないような気がする。それにしても、どこからどういうルートでそういった怪しげな業者に自分の電話番号が伝わったのか。

 この前は、マルチ商法まがいの健康食品会社の中年婦人(たぶん、技術についてはド素人)が近づいてきた。「他のメーカーの洗剤やシャンプーにはこんな危険な薬品が含まれているから水環境が汚れるし人体にも悪影響でるんです。当社はそんなものは使っていません。野々部さんならわかってくれるでしょ」と言われた。
その薬品は絶対安全とは言い切れないが、それほど危険でもない。そう伝えようと思ったが、彼女らがそう信じ込んで気を良くして商売しているのだし、危険なものを売っているわけでもないから、言うのをやめておいた。

 こちらからアプローチして知り合いになった人は、いい人が多い。しかし、私が何もしていないのに向こうからいきなり積極的に近づいてくる人は、怪しい人が多いということが分かってきた。
 一般消費者を悪徳業者から守ろうという機運は全国的に高まっているが、事業主を守ろうなんて考える人はほとんどいない。つまり全て自己責任ということである。本当に十分注意しないといけない。