基本に忠実に

7月初め頃から、新たに一ヵ所排水処理設備の技術指導を開始した。

標準的な活性汚泥設備だが、処理水の水質が決して良くない状況が続いていた。

調査を始めて、すぐ原因が掴めた。
秘密保持義務があるので詳細は書けないが、基本的な操作が一つすっぽり抜けていたのだ。

そこを改善して、しばらくは目立った変化は見られなかったが、8月後半頃から、水質が良くなってきた。活性汚泥を顕微鏡で観察し続けているが、明らかに快方に向かっている。あと一カ月もすれば、ほぼ完全に回復するだろう。

技術の世界だけではないだろうが、高度で斬新なことをやる前に、もっと大事なことがある。それは基本技術である。そして、仕事の要所(つまりポイント)を押さえておくことも大事だが、それ以上に基礎を押さえることの方が大事である。


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