女性に物を届けるときの注意

以前小学校のPTA会長をやっていた頃の話である。

ある女性のPTA役員へ届けたい書類があった。その方の家は、小学校と、私の自宅の間にあった。郵便で送るのも手間や切手代がかかるので、直接その方の家へ持っていった。

その家の前でベルを押したら、そのPTA役員の方が出てきた。「ありがとう」とお礼を言ってくれたが、その表情はそれほどうれしそうでなく、サッと家の中へ戻って行ってしまった。

どうしたんだろうか。

私が思うには‥‥、
その方は(というか、ほとんどの主婦は)家では素顔なのである。その素顔を見られたことに対して、気まずい思いをしたのではないだろうか。俗に言う”すっぴん”である。PTA会合などでは、いつも化粧して、時にはおしゃれをして来ていたのである。

自分が若い頃は、同年代の女性の家へ行っても、何の問題もなく会ってくれた。でも、お互いに歳をとると、そんなわけにはいかないことがわかった。

「女性にこちらから会いに行って物を届けるのは、親切な行為に見えるが、お互いに気まずくなることもある」という教訓を得た。

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別の話であるが、
最近、近所に住んでいる幼なじみの女性に物を届けなければならなくなったので、電話をした。彼女は小学校の教員である。「私の居ない間に家のポストに入れておいてくれればいいからね。」と言われた。

そりゃそうだろうな。