TPP問題を語る、考える、そして斬る

あまり積極的には見えないが、野田政権は参加の方向で動いているようだ。

発起国はニュージーランドブルネイシンガポール、チリの4ヶ国だったが、そこへマレーシア、ペルー、ベトナム、オーストラリアが加わり、さらに米国が加わって9ヶ国になった。そして米国は、ぜひ日本を加えようと躍起になっているようだ。目標をひと言で言えば“2015年までの「例外なき関税・非関税(貿易)障壁の撤廃」”である。

昨日のニュースによれば、TPP交渉参加に向けた関係国との協議を始めるため、今週中にも交渉参加国のベトナムブルネイに政府の協議団を派遣する方針のようである。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120114/k10015262081000.html

工業、農業、サービス業など広い分野でさまざまな影響が予測されており、損得勘定そのものが難しい。簡単に言えば、工業界(中でも輸出産業)にとっては関税がなくなる分有利のようだが、農業界は大打撃を受け食料自給率が40%から20%以下へ一気に落ちるとの見方もあるようだ。

日本は工業国だし、その工業界に有利なら景気低迷からの脱却も早まるかもしれないが‥‥。

今日のニュースによれば、米国が(日本がTPPに加わるつもりなら)日本の軽自動車規格を廃止しろと言ってきたようだ。これが参入障壁になっていて、米国の軽自動車が日本へ進出できないということらしい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120114-00000672-yom-bus_all
おそらく序の口だろう。これからも米国は次から次へと日本へ要望を突きつけて来るに違いない。

現段階で不参加を表明するのは難しいだろうが、先送りするともっと難しくなるだろう。これから未来に向け日本の良さを守り続けるためにも、思い切ってTPP不参加を宣言して欲しい。

写真は、武豊町図書館です。ギリシャパルテノン神殿をイメージしてデザインされたそうです。