世界は環境問題をどう見ているか(20)

今回紹介するのは、ウクライナのエネルギー事情についての話題です。昨年4月頃、クリミア半島を巡ってロシア(と思われる)の軍隊が介入したことは世界的に問題になったので、覚えていらっしゃる方も多いと思います。石炭が豊富なはずのウクライナで何が起こっているか。出典は英国Yahooです。

https://uk.news.yahoo.com/russia-says-supply-coal-electricity-ukraine-115710269.html#F6O6146

2014.12.27

Russia says to supply coal, electricity to Ukraine
ロシア、ウクライナへ石炭や電気を供給すると発表


<本文要約>
ロシアは石炭や電気をウクライナへ供給するための新政策を了承した、ウクライナは分離独立を求める争いによって発電のための燃料不足に悩んでいる。キエフ(ウクライナの首都)の発表では、クリミアへの列車やバスが不通になって、この区域との交通阻害が発生しているとのことである。
ウラジーミル・プーチン大統領は、ロシアは友好の証として、前払い無しでキエフへ石炭や電気を供給するとは述べた。
ロシアはウクライナに対し毎月500,000tの石炭を供給する計画を立てたとコザック副首相はロシアの24のテレビで語った。また要請があれば、さらに500,000t追加供給する用意があることも付け加えた。
エネルギー省のデータによれば、ウクライナの石炭備蓄量は1,500,000tであり例年の冬の4〜5百万tに比べて少ない。
その国は十分な電気量を自国で賄っていたが、親ロシア派が起こした1か月の紛争はその発電量の40%近くを占める火力発電所への石炭供給を阻害した。
コザック氏はさらにロシアはウクライナへ電気も供給すると語ったが、供給量については言及しなかった。キエフの親欧米派政府は、反乱を組織化したということでロシアの責任を追及しているが、ロシア側は否定している。

<コメント紹介>
コメントは全部で15件でした。ほとんどは英国の方々のコメントでしょう、ロシアに対し批判的な書き込みが多いです。もちろんかなり意訳してあります、直訳したらとても理解できるような文章にならないことが多いです。
「ふふっ、プーチンが折れたわけね。彼が望むなら石炭や電気を抱え込んでいてもいいんじゃないの。ウクライナの人々はそういうのが無くても生き延びるわ。とにかく、結局のところプーチンはクリミアの麦汁だったわけね。」
「これはマフィアの手口です。取り戻すためのやり方です。そしてマフィアが州を運営するとき、こういうことが起こります。」
「世界平和と我々の子供たちの将来のために、アメリカに制裁を加えてください。」
ブリュッセルとワシントンは、西側諸国の影響でウクライナがいかに裕福になるかかについて、大きくそれを左右するよ。しかし、いざという時には、彼らは何も提供できないよ、そして再び彼らを救済しなければならなくなるのはロシアだよ。」
プーチンというモンスターは、ウクライナクリミア半島を返還するという屈辱的な目に会うだろうね。
ウクライナの輸送と資産の没収に直面するよ。」
「ロシアはドネツやルクハンツ(いずれもウクライナ領土内)の鉱山から石炭を盗んでおいて、それをウクライナに売りたがっているのか? このギャングは底知れぬ厚かましさを持っているね。」

<所感>
これはどう見ても技術的な問題ではなく、政治的な問題でしょう。クリミア半島を強引に自国の領土としようとしたロシアに対し、日本だけでなく米国やEUも制裁を発表しました。日露関係も急速に悪化したようです。

夏も秋も過ぎて、これから迎える厳しい冬を乗り切るため、十分な量の石炭や電力などのエネルギーが必要なところへ供給されることを願います。