世界は環境問題をどう見ているか(40)

China promises action on climate ahead of Paris talks
中国、パリに先立って気候変動問題に対する行動を約束

 いよいよ第21回締約国会議(COP21)の開催が近づいて来ました。皆さんもご存知とは思いますが、11月30日より2週間パリで開かれます。地球温暖化の新たな枠組みの合意を目指します。日本の安倍総理、米国のオバマ大統領など100か国を超える首脳の参加が見込まれ、丸川環境相も出席されるそうです。パリではまだテロの傷跡が残っているようですが、それに屈することなく予定通り行うことを、フランスのバルス首相は強調しています。今年の環境問題に関するイベントとしては最大なものであることは間違いないでしょう。
 この記事は、そのCOP21に先立って、英国のYahooに掲載されたものです。中国の動きが世界の気候変動に大きく影響を与えるため注目されている中で、新たな方針を打ち出したようです。

https://uk.news.yahoo.com/china-promises-action-climate-ahead-paris-talks-074339977--finance.html#Q2FEA6q

2015.11.9

<本文要約>
中国は、以前コペンハーゲンでの高レベルでの気候変動についての協議をぶち壊したそうとしたと非難された後、方針を変更し、温室効果ガスの排出抑制のリーダー格としての立場を築こうとしている。
見出しにある今月のパリでの協議で、世界の気候変動ガスの世界最大発生源はその拘束限度数値を受け入れていなかった。しかしその国は太陽光、風力、水力などに投資してスモッグに煙った街をきれいにし、石油や天然ガスの需要を抑制した。それは昨年石炭消費量を驚くほど低く抑えることに貢献した。
これまで中国は、その規制については大目に見られていた。しかし炭素排出量が米国のそれの2倍にあたる世界の28%に達したことから、北京への圧力は強くなった。
中国は水力と風力の発電は世界をリードしており、太陽光はドイツに次ぐ。昨年の経済成長は7.4%だが、石炭使用量は2.9%削減された。それは14年間で初めての減少である。
中国の閣僚による2020年までのエネルギー計画によれば、石炭によるエネルギーの割合を昨年の66%から2020年までに62%まで減らすと約束している。
だがグリーンピースのLi氏は、昨年の石炭消費量の減少が恒久的なものだと考えるのは早計だと述べている。

<コメント紹介>
 コメントは全部で38件でした。そのうち5件紹介します。

「でも本当は、これらが実現できる唯一の方法は、この国の人口を大幅に減らすことだろうね。」

「はははっ。公害を撒き散らしている工場が操業しているときは、奴らはその工場の写真を撮ることを禁止するんじゃないかな?」

「中国はこの2年間で、より効率的で低コストで、石炭火力発電に汚染も減らすという国家として、世界のリーダー格になったということかな。」

「そうだよ、これを我々は待ってたんだ。私はパリで気候変動の話し合いをする際に中国が阻むことを心配していたんだが、これを読んで環境へのダメージを跳ね返すことができるということを確信できそうだよ。」

「Yahooはまたこんなことを書いているね。中国はこれまで一度も地球温暖化に対する考えを変えたことはないよ。そして米国は中国の公害を非難しているくせに、自分はCO2排出削減についての同意書にサインしたことは無いしね。」

<所感>
 いかがでしょうか。好意的なコメントもあれば、懐疑的なコメントもあります。これが米国なら批判的なコメントがもっと多かったかもしれません。
 日本の温室効果ガス排出量は、中国、米国、インド、ロシアに次いで第5位です。世界の3.7%です。決して少なくありません。このCOP21でも大幅な削減を迫られることでしょう。