ゴミ減量技術の進歩

かなり前だが、ある都市の防災環境部の方の話を聴いた。

ゴミ埋立て処分量が、年々減少しているそうだ。
平成10年は28万tだったが、最近ではその1/4以下となる6.2万tに減ったそうである。
ゴミ焼却灰を溶融して減量するなど、技術的取組みが功を奏したらしい。

しかし、市の担当者は、そのことを大きな声で言わないようにしているそうだ。言ってしまうと、市民が安心してしまい、ゴミを減らそうと努力しなくなる恐れがあるとのことである。また市民から「10年前、埋立て処分地が足りないと言って騒いでいたけど、あれは何だったの」と思われるのもシャクにさわるそうだ。F前干潟をごみ処分地にすると言って大騒ぎになったこともあるみたいだ。

市の立場や言い分は、確かによく理解できる。
でもこれに関わった技術者らの努力や功績は大きいはずで、環境保全に対する貢献度は計り知れない。にもかかわらず技術者の功労は大きく取り上げられること無く、いずれ忘れられていくだろう。自分も技術者の一人として、大変さみしく思う。