世界は環境問題をどう見ているか(44)

44 Great white shark dies after 3 days in Japanese aquarium
日本の水族館でホオジロザメが3日後に死んだ

今回は、日本の沖縄の水族館での話題です。ホオジロザメは、映画“ジョーズ”の主人公(?)にもなったことで有名なサメです。水族館などでの飼育は非常に難しいと言われていますが、短期間とはいえ沖縄の美ら海(ちゅらうみ)水族館で飼育し展示されたそうです。しかし動物愛護団体などにとっては否定的な見方が多いです。出典は米国Yahooです。

http://news.yahoo.com/great-white-shark-dies-3-days-japanese-aquarium-070800439.html

2016.1.8

<本文要約>
体長3.5mのサメが火曜日に日本の南西で偶然に網にかかったので捕獲したが、金曜日の早朝に死んだと沖縄美ら海(おきなわちゅらうみ)水族館が報じた。現在、その死因を調査中である。
ホオジロザメを水槽で飼うことは非常に難しいが、それは一定の速度で泳いで酸素を補給し体温を維持しなければならないためである。
動物の倫理的扱いを求める人々の会(PETAアジア)当局は、このようにサメを軟禁するのは“残虐で邪悪な虐待行為だ”と批判した。「原因は明確だ、“軟禁”だ。サメは決してこんな死に方をすることはない。」PETAの国際キャンペーン統括責任者のジェイソン・ベーカー氏は語った。
「多くのお客様からこのホオジロザメを飼育し公開して欲しいとの要望があった。」水族館の研究者である佐藤圭一氏は、電話インタビューでそう答えた。水族館は、短期間ではあるがこの種の飼育に成功したことを、今週初め頃に発表した。
捕獲したサメはオスで、やや小柄であった。特に問題は無いようであったし、他のサメと一緒に泳いでいたが、突然弱って水槽の底に沈んだ。他の水槽に移し酸素を与えたが、ダメだった。そのサメは捕獲されて以来、どんなエサを与えても一切食べなかった。
<コメント>
 コメントは全部で409件でした。そのうち5件紹介します。否定的な意見ばかりです。

「何てひどいことを!! 自然に戻してあげなきゃダメよ。彼の仲間はこんなとこには居ないんだし。エンターテイメントのために動物をいじめて観客から見物料を取るっていうことを止めれば、動物園も水族館もサーカスも要らなくなるわ。みんなお願いだからこんなとこへ見物に行くのはもう止めて。これはこれで一つの実績としての記録にはなったけど、将来のことを考えると良くないわ。私たちは失敗から学ぶべきよ。何の罪もない動物を生け捕りにするのはもうやめて。」

ホオジロザメって1,000平方マイル(約2,600km2)の水槽が必要なんだよ、知らなかったの?」

「彼らは捕獲したホオジロザメは生存し続けることは出来ないということを悟るのに、どれだけサメを殺さなければならなかったんだ。何度同じことをしても同じ結果に終わるんだよ。」

「エサを食べなかったということは、それはきっと、もうあきらめてさっさと解放してくれっていうサインだったんじゃないのか。こんな環境の中では不幸だったんだ。だって野生のサメなんだから。」

「この生け捕りは、ひどいわ! 網にかかってしまったら、すぐに解放すべきだったのよ。私はいろいろなサメが好きだけど、特にこのホウジロザメは好きなのよ。大海原へ返すべきだったのよ。多くの人が私の考えに賛同してくれるとうれしいわ。」

<所感>
 難しいです。水族館側としては、ホオジロザメの泳ぐ姿を、多くのお客様に生で見てほしかったのでしょうが。思い通りに行かないです。日本では、このサメの最期を惜しむ声が多かったようですが、米国では批判的なコメントばかりです。日本の捕鯨に対する風当たりは、欧米では相変わらず強いようなので、その影響もあるのかも知れません。