技術士補誕生

情報工学部門の技術士補が一人誕生することになった。

 

彼は令和3年度の情報工学部門の1次試験に見事受かったのだが、その後の手続きは何もできなかった。技術士補になりたがっていたが、指導技術士が見つからないため、くすぶっていた。(とは言え、2次試験に向けた準備には着手していたが‥‥‥)

指導技術士を見つけるのって、建設部門以外の方は苦労することが多い。自社の中や知り合いに居なければ、どうやって見つけるか見当がつかないのである。

 

なぜか私には、こういうときに依頼が来る。

というわけで、知り合いの情報工学部門の技術士の方々に声をかけてみた。断られたこともあったが、50代前半の知り合いのある情報工学技術士に何とか引き受けていただくことにした。

というわけでその1次試験合格者と指導技術士の方と私の3人で名古屋で会食し、トントン拍子に話は進み、無事に手続きは完了した。

 

そして彼は、その技術士の方に無事に指導していただけることになり、2次試験に向けて幾つか論文を書き、それを添削していただけることになった。まずは良かったと思う。

 

技術士以外の方には何を言ってるか判らないと思うので、解説しておきます。

技術士の一歩手前の資格で“技術士補”というのがあります。車で言えば仮免のようなものです。そして技術士(または技術士補)には機械、建設、化学など全部で20の部門がありますが、資格所有者が圧倒的に多いのは建設部門で全体の半数近くを占めます。少ない部門も幾つか存在し、例えば情報工学部門は全体の2%にも満たないです。技術士補という資格を得るには、1次試験合格後に自分と同じ部門の技術士の方に指導技術士になっていただく必要があります。つまり情報工学部門のような人数の少ない部門で1次試験に合格したら、その技術士も少ないわけで、指導技術士を見つけるのに苦労するわけです。

技術士になるためには2次試験を受けなければならなくて、その要件の一つに通常は7年の実務経験が必要なのですが、技術士補になれば4年に短縮されるというメリットもあります。

 

長文、最後まで読んでいただいた方には感謝いたします。