韓日産業技術FAIR2010にて

表記の会合に参加した。
簡単に言えば技術商談会である。
場所はソウルである。

http://www.murc.jp/shodan/k15/

韓国の水処理関係の会社2社と面談した。

1社は、排水処理方式の一つである膜分離活性汚泥法に用いるセラミックス膜を商品化したいとのこと。私が「膜分離技術は得意だが、自分でセラミックス膜そのものを生産したことはない」と言ったら、交渉は打ち切られた。経験者を採用してすぐにでも生産したいとのことであった。

この韓国企業の熱意とエネルギーは十分に感じた。少しでも日本の技術に追い付きたい、他社に対し優位に立ちたいとの気持ちが伝わってきた。

しかしマーケティングやそれに基づいた経営判断は大丈夫だろうか。日本の排水処理分野ではセラミックス膜より樹脂膜の方がコスト的に優位に立っている。しかも、いくら専門家が加わったとしても、窯業技術や経験のない会社が、安定的にセラミックス膜を生産できるようになるまで何年かかるか考えたことがあるのだろうか。

もう1社は、浄水処理に使う、ある部材を作りたいとのことであった。まず調査から始めることになりそうだが、まだ商談が成立したわけではない。先方からの返事待ちである。