世界は環境問題をどう見ているか(22)

今回はフィリピンの首都マニラの交通環境についての話題です。どこの国も多かれ少なかれ都市圏への過密集中が、交通機能を麻痺させることがあるようです。おそらく日本車も大量に輸入されているんでしょうね。出典はYahooフィリピンです。

https://ph.news.yahoo.com/traffic-survey-shows-decongest-mm-160000034.html

2015.1.22

Traffic survey shows need to decongest MM
交通調査によれば、マニラ首都圏には混雑緩和施策が必要である


<本文要約>
最近の調査によれば、交通環境の悪い国ベスト10の中にフィリピンも入っており、マニラ首都圏にてそれを緩和する必要があると、昨日マニラ首都圏開発庁長官のフランシス・トレンティーノ氏は語った。
「その調査結果によれば、マニラ首都圏鉄道ラインがさらにあと10本必要であり、首都圏の工業をさらにその郊外へ分散させる必要があり、さらにマニラ首都圏は都市密度が高く経済成長もしているということである。」と彼は語った。
その世界で交通環境の悪い国とは、ケニア、エジプト、バングラデシュボリビア、ナイジェリア、ヨルダン、イラン、南アフリカ、フィリピンそしてタイである。
トレンティーノ氏によれば、その調査がマニラ首都圏の混雑について物語っているのは「経済的機能、教育機関、レクレーション施設、医療機関などがここに集中しているが、それは戦術的な失策には見えない。」ということである。
この研究によれば、マニラ首都圏における目的地までの通勤時間は平均して45.5分とのことである。このリサーチ会社であるNumbeoのウェブサイトは2009年にサービアン・ソフトウェアエンジニアと数学者ムラデン・アダモヴィックである。

<コメント紹介>
コメントは全部で19件でした。そのうちの5件を紹介します。

「『その世界で交通環境の悪い国とは、ケニア、エジプト、バングラデシュボリビア、ナイジェリア、ヨルダン、イラン、南アフリカ、フィリピンそしてタイである。』だって?、そりゃ良くないね。でもそのフィリピンの交通問題はマニラ首都圏の限られた区域だけで起こっているんじゃないの?我々の住むパラニャーケ市ではそんな交通の問題なんて発生していないよ。バギオ市だって交通事情が悪いのはクリスマスと四旬節の頃くらいだよ。つまりフィリピンにはそんなに常時交通環境の悪いところなんてないよ。EDSA革命のころは交通事情が悪かったからそう思うだけだろ。」

「①もっと鉄道が必要ね。高速道路はもう要りません。香港を見てよ、交通量が少ないわ。②政府には工業や商流をもっと郊外へ導くような誘導策が必要です。③歩行者用通路をあけるために、歩道ベンダー(露店商人)をなんとかしてください。犯罪ではありませんが、それは都市計画と開発の一部です。④三輪車を主要大通りから排除して、脇道を通るようにしてください。人々は遠距離を歩くことを学ばなければいけなません。⑤バス・フランチャイズを本当に必要な箇所だけ(トラックだけでなく)に制限してください。⑥交通規制を強化してください。⑦マニラ首都圏からの移住者のUターン復帰を促すため、地方にて新たな経済計画を進めてください。⑧首都圏での分譲マンション激増をどうお考えかしら。マカティ市のマンションに、住人が十分にくつろげる空間が本当にありますか。」

「これはニュースでさえ無いよ。それにマニラの交通状況を理解するための調査は要らないよ。政府がすべきことは、それを実施する具体的な行動と、インフラ整備のための資金を着服しないようにすることだよ。」

「混雑解消は、とても非常に簡単な解決法があるよ。自分の車庫や駐車スペース持ってない人には、車の購入を禁止することだよ。彼らは夜は公道に車を駐車して、昼は交通量増加に加担しているよ。」

「ビジネスを(周辺の)州に移したらどうだろう。都市とその住人は、多くの車からの排気ガスや廃棄物や犯罪で死にかかっているよ。マニラは大地震やハイヤンのような強い台風による災害のリスクがとても高いよ。マニラ首都圏の交通環境の悪さを国内ニュースで流すのにどれだけ多くの時間を費やしても、国全体がそれを聞く必要は無いよね。」

<解説>
 交通環境だって環境問題の一つと考えることが出来ます。交通渋滞が慢性化すれば、車一台あたりの運転時間が長くなり、その分排気ガス排出量が増えて、空気中のNOx、Sox、CO2などの濃度が高くなります。
 コメンターの皆さん、それぞれよく考えて様々な案を出していますね。特に二番目のコメンターの方、①から⑧まで整理してきちんと論述されています。
 今回ももちろん意訳した部分が多かったです。そして英語でないコメントもいくつか有りました。この国の公用語としては、英語だけでなく“フィリピン語”も使われているそうです。だからフィリピン語だったのかも知れません。