不動産屋に呼ばれた

少し前になるが、ある不動産屋から声がかかった。

不動産屋が何故自分に声をかけたのか、不思議に思いながらも、とにかく会いに行った。
その不動産屋が売った住宅のキッチンの蛇口から出る水に、白い異物が混じるという苦情を受けたそうだ。市の水道課に問い合わせたが「各家に給水する水道管までは面倒を見るが、住宅内部のことには関与しない」とのことで、誰に相談したら良いかわからず、困っていたのだそうだ。家の床下や壁を通じて配管が入り組んでいて、何が発生源なのか見当もつけられないのだそうだ。(プロから見ればそれほど複雑な配管ではないのだが。)

私がその家にお邪魔し、止水栓、外の散水栓、給湯機、キッチンへの給水配管及び給湯配管など、各所から水を採取し、目視で水質を調べた。そうしたらキッチンの水栓金具(正確には、湯水混合型シングルレバー水栓)から出る水だけに白い異物が混じっており、他は全く異常がないことから、この水栓金具が発生源であると結論づけた。よって、この水栓金具を取り換えれば問題は解決すると伝えた。

こういう場面で自分が必要とされるとは思わなかった。技術的にはそれほど高度な仕事ではないが、一般の人には十分に喜んでもらえる仕事だった。技術士の活躍分野は製造業や建設業だけだと思っていたが、意外なところに活躍の場があることがわかった。

後日話を聞いたところ、この水栓金具を取り替えてからは、不具合は全く見られなくなったそうである。(^^;

やったね!!