世界は環境問題をどう見ているか(53)

Peru struggles with devastating El Niño flooding
ペルーでは、エル・ニーニョ現象が引き起こした激甚な洪水による苦難を強いられている

 今回紹介するのは、南米の災害の話題です。米国のカリフォルニア州でも2月頃に大変な豪雨が発生しましたが、そこからずーっと南へ下ったペルーでも過去最大級の集中豪雨が発生し、甚大な被害が出ています。日本でも報道されていないわけではありませんが、他の話題性あるニュースが目立ってしまい、それほど知られていません。ペルー沖で発生したエル・ニーニョが原因と言われています。出典は米国Yahooです。

https://www.yahoo.com/news/peru-struggles-devastating-el-ni-slideshow-wp-132641197.html

2017.3.21


<本文要約>
ペルー人たちはこの日曜日、雪崩、土砂崩れそして集中豪雨によって発生した鉄砲水に苦闘している、そして天気予報によればさらに雨が続くと予想され、この国の災難はまだ長引くようである。この尋常ではない豪雨は、ペルー北部沿岸を激しく襲う嵐となり、氾濫した多量の水が病院を襲い、いくつかの小さな村が孤立している。
この嵐は太平洋の海面の温暖化によって起こったものであり、あと2週間は続くと見られる。
ペルー政府の話では、1998年には374名の犠牲者が出ているが、エル・ニーニョ現象が引き起こした今回と同じような雨や洪水によるものである。
この雨はペルー太平洋側の町の下水道施設を壊滅させた。保健省は市街に水が溢れてプールのようになった部分の燻蒸消毒に着手し、デング熱などの病気を起こす蚊を退治しようとしている。
首都のリマ市では今週の初め頃までは給水サービスも無かった。政府は国軍を配備し、緊急事態宣言が出た811の町に向け警察による治安維持に取り組んでいる。

<コメント>
 コメントは265件でした。そのうち6件を紹介します。
「彼らを助けてあげてって?そりゃ勿論だ!で、ペルー政府に金を送れって?そんなことは駄目だ!我々は信頼できる慈善団体を通じて彼らを助けよう、そうすればそのお金が必要とされる人々に渡せるから安心だ。腐敗した役人どものポケットに入れられてたまるか!」
「エル・ニーニョ現象って、現在は起こってないんじゃないの?」
「『ペルーでは、エル・ニーニョ現象が引き起こした激甚な洪水による苦難を強いられている』だって、これは、もちろん地球温暖化が原因だろうね。でも甚大な干ばつが発生した時も、地球温暖化が原因と言うんだろうね。」
「地元の政府は、洪水で氾濫した地区の住民らの不動産権利書を売って、資金を確保して、“都会としてリニューアル”することを企んでいるんだ。詐欺そのものだ。一方で、アホなやつが大きな丸い石が散乱した土地を買うんだ。本当の犠牲者は子供たちだ、いつもそうだけど。」
「エル・ニーニョ現象は12月に発生しただけだよ。この雨はエル・ニーニョによるものではないんじゃないの?エル・ニーニョは干ばつを起こす現象だよ。この記事を書いている記者は何て無知なんだ。Yahooはもっとしっかりしなきゃ。」
「悲しいね。人々は保守的な米国の懐疑主義者のツケを払わなければならないよ。」

<所感>
 エル・ニーニョ現象とは、赤道付近のペルー沖から太平洋中部にかけて、海水温が平年より高くなる現象のことです。最近日本でも時々この言葉を聞くことはあります。日本への影響としては、夏の気温がそんなに上がらないことや、冬の気温がそんなに下がらないことなどがあると言われています。
 ペルーでは、このような凄まじい洪水が発生しました。記事にはエル・ニーニョ現象が原因と書いてありますが、コメントを書かれた方々の中には懐疑的な方々もいらっしゃいます。本当のところは、どうなんでしょうか?