省エネは本当に環境に良いのか

エアコンの進歩は結構すごい。最新型のものは10年前より消費電力が2/3程度になっているようだ。

かなり古い冷蔵庫を新型に買い換えたら、その消費電力がひと桁減ったという話を聞いたこともある。

蛍光灯だってそうだ。省エネタイプのHf型蛍光灯に取り換えれば電気代が3割は節約できる。最近ではLED電球の普及が本格化し、さらなる省エネを実現している。

最近、中小企業の省エネ診断をすることがある。買い換えるとどの程度の省エネになるかを算出して提案することがある。でもこれって本当に環境に良いことだろうか? もちろん省エネを進めればCO2などのガス排出量が減り、資源節約にもなる。しかし買い換えれば当然廃棄物が出る。再利用できない物は、焼却または埋立て処分するしかない。ゴミ埋立て処分場だって無限ではない。いつかは満杯になる。

省エネ診断員という立場で指導するなら、買い換えて電力消費量を減らすことを勧める。
しかし環境負荷を減らすという立場で指導するとしたら、難しい問題だ。省エネを理由に買い替えを勧めると、家電メーカーの巧妙な戦略にはめられたような気もする。

前々から感じてはいたが、環境問題は、本当に奥が深い。