TPP問題を語る、考える、そして斬る(その3)

野田佳彦首相が、こんなことを言ったらしい。
「TPPはビートルズだ。」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120324-00000094-jij-pol

24日の都内での講演で、TPP交渉参加を検討している日本の立場を、英人気ロックバンドのメンバーに例えて説明、政府の方針に理解を求めたようである。

「日本はポール・マッカートニーだ。ポールのいないビートルズはあり得ない」と強調。その上で「米国はジョン・レノンだ。この2人がきちっとハーモニーしなければいけない」と述べたそうだ。

こうして日本のTPP交渉参加の意義をわかり易く伝えて、協力を得ようということだろう。

もともと2006年にニュージーランドブルネイシンガポール、チリの4ヶ国で締結されたが、2009年に米国が参加を表明した。その後加盟国が増えて、9ヶ国となっている。日本が加わったら10番目だ。発足当時のように4ヶ国だったら、人数的にもビートルズらしくて良かったのだが。

米国が加わって、何故か主役の立場を奪いつつある。そして日本が加われば、確かにこの2ヶ国が経済力から言って主役となるのだろう。

現在政府は参加する方法で動いているようだが、TPPの目標である”2015年までの例外なき関税・非関税(貿易)障壁の撤廃”は、日本にとって厳しい結果になるような気がしてならない。米国が日本へ次から次へと要求を突きつけてくるだろう。

ビートルズの例え話は面白いが、本質を見誤る言い方は避けて欲しいと感じた。本当にこれで良いのだろうか?