世界は環境問題をどう見ているか(7)

今回紹介するのは米国の廃棄物問題です。出典は米国Yahooです。日本のような人口密度の高い国では廃棄物処分地確保が問題になりやすいです。しかし米国のような世界一の経済大国であり消費大国でもある国では、廃棄物発生や処分にかかわる各種の無駄が問題になるようです。この記事では食品廃棄物に焦点を絞っています。

http://news.yahoo.com/want-stop-wasting-water-energy-stop-wasting-food-140831271.html


2014.9.10
If You Want to Stop Wasting Water and Energy, Stop Wasting Food
水やエネルギーの浪費を抑えたければ、食料を浪費しないようにすべし

<本文要約>
 米国では、食べられずに廃棄される食糧は40%に達する。食品残渣は米国のごみ処分場における最大の要因となっている。
 農産物を育てるのに多量の水を要するが、食糧を浪費すればその水も無駄遣いしていることになる。国連の食糧農業庁によれば、米国は50km3もの灌漑用水を浪費しているとのことである。そしてその食品廃棄物が多量に発生するということは、そうして捨てられる食品を生産販売するのに費やしてきた資源やエネルギーも浪費していることになる。
 また私たちが食品を廃棄することには、別の問題もある。世界には食糧が不足している国も多いということだ。食料がより平等に行き渡れば、サハラ砂漠以南のアフリカでは年間2億3000万tの食料によって人々を救済できるそうである。
 北カリフォルニアリサイクル機構や地方リサイクル会社などのグループは、この10月にカリフォルニア州バークレーにて食品廃棄物ゼロフォーラムを開催する。参加者らはフォ−ラムが開かれる3日間に飢えや食品廃棄物についての共通の解決法について討議する。この分野の専門家Gunders 氏によれば、フォーラムの市民への反響は大きく、この2つの課題を結びつけて考えるべき時代が来たと述べている。


<コメント紹介>
コメントは全部で4件でした。そのうち3件は女性でしたが、やはりこういう問題に敏感に反応するのは女性が多いのでしょう。それらを紹介します。

「食品の無駄を無くしたら、本当にそんなことしたら、経済は崩壊するだろうね。効率的な生産レベルは非効率的な消費レベルによって維持されているからね。」

「テレビが食品の無駄を助長しているんじゃないの。テレビで放映される食事の場面を見てよ。番組の中ではお皿の上にはいつも山盛りの料理が盛り付けられているわ、きっとあれは(その後で)捨てられているのよ。私それを見るたびにいらいらするの。」

「私たちの子供に強要されている新スタイルの学校給食はやめる必要があるんじゃないの。子供に与えられたもののほとんどは捨てられているわ。子供たちに好きなものを与えて、廃棄物の最終の様子を見せるべきなんじゃないの。」

「私もそう思う。政府が進める給食スタイルはやめるべきよ。もし子供が捨てる食品廃棄物の量を知ったら、きっとショックを受けるわ。」

<解説>
 平成26年の環境白書によれば、日本の食品廃棄物の量は平成24年は約1,700万t/年とのことですから、日本も結構多いです。本文にはFAOの統計が記されており、世界の豊かな国では毎年2億2200万tもの食品が廃棄とのことなので、これは世界の食品廃棄物の8%になるわけです。食品製造業者、流通業者、コンビニやレストランなどの小売業者などは賞味期限の過ぎた食品を廃棄することがよくあるようですが、これらも見直した方が良いと言われ続けています。とにかく難しい問題です。

写真は我が家の近くのゴミ捨て場です。本文とは関係ありません。